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やっと、やっと…

第12章 凍える心




圭介はしばらく繋がったまま離れなかった






「圭介ー?ちょっと来てー」







不意に圭介のお母さんが圭介を呼ぶ


私はその声で我に返った




圭介も返事をしながら私に軽くキスをするとそれを引き抜きティッシュで軽く拭くと服を急いで着て部屋を出た






私もティッシュでそこを拭くと
圭介に注がれた液が拭われた





「・・・あ・・」





私は急いで自分の中に指を入れ
それを掻き出した




何度掻き出してもそれは溢れてくる




気持ち悪くて吐き気がした







圭介が戻ってくる前に私は服を着直し涙を拭うと鞄を抱えて部屋を出た








部屋を出て階段を降りると圭介がリビングから出てくる






「え、唯?」







私は圭介に何も言わず玄関まで早足で歩いた






「・・唯!」






私の手首を圭介が掴み
引き止める







すると圭介のお母さんが異変に気づき玄関へとやってきた





「あれ?唯ちゃんもう帰るの?」






「あ、すみません

急用が出来ちゃったんで・・・」




私は泣いた目を見られたくなくて
顔を伏せながら入った





「そう、じゃあ仕方ないね

またゆっくりおいでね」





圭介のお母さんは優しく笑顔でそう言った





「はい、ありがとうございます

お邪魔しました」





なるべく落ち着いてそう言って
私は圭介が送るというのも聞かず家を出た





家を出ると走って自分の家に向かった





息を切らしながらも
溢れる涙を拭いながら走って家に帰った



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