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やっと、やっと…

第1章 事の始まり

あれは、今から10年前のこと。


―――・・・


ある日の放課後、


「田中さんのこと好きなんだ。
付き合ってください。お願いします!」


照れてうつむき加減に
私に告白する男の子
この人は『山下圭介』
私と同じ中学に通う
同じクラスの男子

以前から席が近くなったのもあって
仲が良くなった
それにしてもいきなりの告白に
私はとても驚いていたから、

「ちょっとだけ、時間もらってもいい?少し考えさせて」

そう言ってその場を逃げ出すように
家に帰った


チャプン・・・―

お風呂に浸かりながら
今日のことを考えてみる

(いきなり付き合おうなんて、
なんでだろ圭介くん…)

今まで友達としか思っていなかったけど、
よく考えてみれば
彼はムードメーカーのような存在で
周りには友達が集まる
みんなに優しいし悪い所も特にない

(断る理由見つからないしなあ…)

ーーー・・・

次の日、

「昨日考えたよ。こちらこそ、お願いします」

私は特に断る理由もないから、
なんて理由で告白を受け入て
圭介くんと付き合うことになった



それが、この物語の始まり…

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