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やっと、やっと…

第5章 戻った幸せ

今日は久しぶりに一緒に帰る


いつものように
圭介が玄関で待っている



「圭介!」


私が呼ぶと
圭介が振り返る


いつもの笑顔
優しくてどこか可愛らしい笑顔

私が大好きな彼の顔だった




「唯、寒くない?」




私の手を握りながら圭介が言う


大きくて分厚い手


(あったかい…)


「寒くないよ、圭介の手温かいから」


「そっか、
なんかこうやって手繋ぐの
久しぶりすぎてなんか緊張する…」


顔を赤らめて背ける圭介

そんな仕草が可愛くて
愛しさが込み上げてくる


「なんか一番はじめの頃に戻ったみたいだね」


圭介の顔を見上げて言うと


チュッ


圭介は唇に軽く触れるだけの
キスをした


「…っ!ここ外だよ⁉︎」


「唯顔真っ赤ー!かわいいっ」




そう言って俯く私の頭を撫でる

幸せだった


“ラブラブなカップル”



そんな言葉が
私たちにはぴったりだった

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