男気花飾り。
第17章 フェミニンコートはビジューつき
「!!!」
「邪魔すんな――――…」
そこには…【男装】姿の…千花さんが立っていた…
背も高く…スッと佇む彼女…?彼?は、裏路上と言う薄暗い場所でも…
キラキラと眩しく見えた!
「…あっ…」
「…だっ…誰だ…」
千花さんは、ゆっくり近づき、俺を上手に背中に匿った…
『…こいつに…手…だしちゃ…ダメだよ…』
「なっ…何で!」
『私の…お気に入りだ・か・ら』
千花さんの口調は柔らかかったが…
切れ長の目が…ヤンキー二人組をナイフで刺したかのように…強く突き刺さる…
冷ややかで…怖い…
冷酷で…強い――――…
「……くっ…なっ////」
勝てないと思った二人組は…舌打ちをして…逃げて行った…
「…千花…さん…って…強いの?」
『ひ・み・つ』
絶対…強い…
しかし…助かった…
俺は…ホッとして…ヘナヘナっとなった―――――…
『…ほら…寒いから…』
千花さんは、自分の上着を俺の肩にかけてくれた…
ふわっと…花の香りに包まれる…