新婚生活?
第1章 新居。への準備
残業。
世の中で一番嫌いで、一番イラつく言葉。
しかも今日に限って、よくミスるし、
うわぁ、どんどん人が減ってく…
少なくとも、最後だけは避けなければ…
「うー、やべ。よしっ!終わった!!」
と、独り言が大きい櫻井さんは、
お子さんの迎えがあるとかで、急いで帰ってった。
めちゃイクメン。
マウスとキーボードという装備で、
パソコンと戦っていると、透明なドアがコンコンッとなった。
「和、まだいたの?」
「入ってい?」
「いいよ。」
櫻井さんの椅子を借りて、座ってる和。
とりあえず一休みかな。
「仕事終わったの?」
「ん、今終わった。」
「じゃ帰れるね。あ、ごめん、今日ご飯作れない。」
「飯はいいよ、なんか買っとく。何時位に終わる?」
「8:00位…?」
「じゃ、待ってる。」
「ダメ。疲れてるでしょ?」
「いい。らんなと帰る。」
「ダメ。」
「ってか、家で一人でいるのがなんかヤダ。」
うわ、なにこのかわいい人。
ってそんな場合じゃない。
「じゃ、7:30に、終わらせるから、ご飯買って待ってて?」
「…分かった。」
「うん、じゃあね。」
「無理すんなよ。」
少しうつむいてた私の顎をクイッとあげて、そっと、キスした。
「絶対、無理しないでよ。」
なにその顔。かっこよすぎ。
ずるいよ。