君に恋した冬
第4章 歪む心
「乾杯」
チンッ
とグラスのぶつかる音が響く
結局コンタクトレンズに続き
服や下着なども買って貰ってしまった
「昨日のお詫び」
そう言われると断りづらかったのもある
すっかり夜になり
買ってきたシャンパンと
チーズとバゲットを広げ
まだアキラと一緒にいる自分に
あまり違和感がなくなってきていた
『私、お酒呑めないよ?』
いつしか敬語もなくなり
お互いを
由梨
アキラ
と呼び合ったいた
「コップ1杯ぐらい大丈夫だろ」
『じゃなくて、未成年』
「かてぇなあ由梨は。そんな事言ってるから
大智くんにフられたんじゃねーの?」
おどけて言ったアキラの一言に
由梨は突然黙り込む