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君に恋した冬

第7章 大事なもの





てっきり久しぶりの再会に笑顔で応えてくれると思っていただけに、拍子抜けしてしまう。



『うん。久しぶり…』



アキラは返事もろくにせず、浴室へ消えていった。




何なの、あの態度…


一体私が誰のせいで…



イライラしてくる気持ちを抑えてアキラを待った



不意に携帯の音が鳴り響く



聞いた事のない音楽に、すぐアキラのだと気付く



対面キッチンの上に放り出された携帯を
悪いと思いながらもそっと覗き込む




【saki】



画面にはそう表示されていた




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