君に恋した冬
第8章 乱れる関係
美容院を出てから近くのファミレスで
由梨がバイトまでの時間を過ごし
そのままバイト先まで送ってもらった
「じゃ、バイト頑張れよ」
ふわっと笑ってアキラは帰って行った
『おはようございます』
「あ、おはよう白川さん」
従業員用の入り口からすぐの休憩室に入ると
店長と、何やら新人らしき男の子が立っていた
「あれ!なんかすごい雰囲気変わったね!」
『あ…ちょっとイメチェンしてみました…』
適当に誤魔化す
「それと、こちら今日から新しく入った浅井恭介くん」
浅井恭介(アサイキョウスケ)と呼ばれた男の子は表情一つ変えずに
「浅井です」
とだけ言ってペコッと頭を下げた
『あ…白川です。宜しくお願いします』
由梨もペコッと頭を下げる
「悪いんだけど、田中さんがしばらく出れなくて
浅井君の教育担当白川さんにお願いしていいかな?」
『え…!?』