君に恋した冬
第22章 君に恋した冬
それから目まぐるしく日々は過ぎてゆき
一年経った
アキラはそこそこの大企業に就職しており
家庭は安泰していた
勇希もよたよたと歩きながら
毎日元気よく遊び回っている
アキラが休みの日には一日中くっついて
少し妬けてしまうほどパパっ子だった
そして…ある休日
『…うそ…』
「ほんと」
『絶対うそだ…』
「嘘じゃねぇって」
『だって…』
「だってもくそもねぇから。」
由梨はパンフレットを見ながら絶句していた。
それは、できちゃった結婚だったから
すっかり諦めてしまっていた
結婚式のパンフレットだった
結婚式…出来るの…?