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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~

第1章 SideⅠ(光樹(みつき))~あたし、明日、死ぬんだ~

―私、明日、死ぬんだ。
「え?」
 光樹は声を上擦らせた。
―パパも死んじゃったし、もう私には家族もいない。クラスの皆は私がいても、いないようにふるまう。それって、きっと私なんかがこの世に存在しても意味ないっていうことなんだから。だから、さっさといなくなっちゃおうと思って。
―おい、待てよ。何を馬鹿なこと―。
 焦る光樹には頓着せず、女は歌うように告げた。

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