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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~

第4章 SideⅣ(沙絢)~雪の女王~

 八日めに最後のメールが来てから、流石に音沙汰はなくなった。
 十日目、脚の痛みが殆どなくなったのをきっかけに、沙絢は行動を開始した。まず、彼の職場だという自動車工場を訪ねた。が、光樹は一昨日からずっと連続で欠勤しているという。
「無断欠勤ですか?」
 訊ねると、四十そこそこらしい小柄な社長は温厚そうな顔をほころばせた。

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