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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~

第5章 SideⅤ(光樹)~誤解~

 どうやら、彼女はホテルで彼が質問に応えなかったことを気にしているらしかった。まあ、見舞いも見舞いだが、ここに来たのはそれもあったようだ。
―私を助けてくれたときから、そんな風なことを考えていたの?
 眼を潤ませて縋るように見つめてくる沙絢を見ていると、抱きしめたくなった。だが、この間の今日でそんな真似をしたら、今後こそ彼女に嫌われてしまう。

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