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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~

第1章 SideⅠ(光樹(みつき))~あたし、明日、死ぬんだ~

 もちろん、父親は激怒した。何度も殴りつけられたが、光樹はただ黙ってやり過ごした。父が自分の体面を守るために卑劣な連中を無視したように、光樹もまた我が子より自分を守り通した父を無視したのだ。
 父には逆らえない母はただおろおろとして泣いているだけだった。

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