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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~

第6章 SideⅥ(沙絢)~恋人たちの聖夜~

 気の毒に勘違いした客は、彼とケータイで記念写真を撮って、結局、花は買わずに上機嫌で帰っていった。
「アンニョーン」
 光樹はまだ魅惑的な笑顔で愛想を振りまきながら手を振り返している。沙絢は呆れた。
「韓国語が話せるの?」
「まさか」
 光樹がくるりと振り向き、とんでもないというようにひらひらと手を振った。

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