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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~

第6章 SideⅥ(沙絢)~恋人たちの聖夜~

「よくそんなに笑えるものね」
 ますます面白くなくて言うと、光樹はやっと笑いをおさめた。
「五日前に俺のところに来ていたのは姉だよ」
 今度は沙絢が愕く番だった。
「お姉さんだったの?」
「そうだ、俺の姉貴。話したことがなかったっけ。俺は三人きょうだいの真ん中で、上に姉と下に弟がいる。出来の悪い長男が果たせなかった親父の夢は優秀な弟が果たしてくれるだろうな。弟は今、医学部にいるんだ。姉貴は化粧品メーカーに勤務してる」

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