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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~

第6章 SideⅥ(沙絢)~恋人たちの聖夜~

 彼の唾液と自分の唾液が混ざり合い、妖しい水音を立てる。それでも、二人は貪り合うように烈しく狂おしい口づけを交わし続けた。
 二人の背後には粉雪の舞う煌めく夜景がひろがっている。あたかも沙絢の新たな一年をことほぐのかように、無数の街の灯りがキャンドルみたいに輝いていた。

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