さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~
第1章 SideⅠ(光樹(みつき))~あたし、明日、死ぬんだ~
それからきっかり二十三時間後、光樹は懸命に階段を駆け上っていた。もちろん、その度に身体の節々が悲鳴を上げる。だが、人ひとりの生命がかかっているのだ。
昨夜、親切な人が救急車を呼んでくれたお陰で、光樹は近くの病院で治療を受けられた。身体のあちこちに打撲はあったものの、骨に損傷がなかったのは不幸中の幸いだった。念のために、頭部のCTスキャンも撮り、脳にも異常はないことを確認した上で、一晩経過を見るために入院して今日の昼前に退院した。
昨夜、親切な人が救急車を呼んでくれたお陰で、光樹は近くの病院で治療を受けられた。身体のあちこちに打撲はあったものの、骨に損傷がなかったのは不幸中の幸いだった。念のために、頭部のCTスキャンも撮り、脳にも異常はないことを確認した上で、一晩経過を見るために入院して今日の昼前に退院した。