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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~

第2章 SideⅡ(沙絢(さあや))~デートの約束~

 沙絢は両手に缶コーヒーを包み込むようにして、ひと口ずつ味わうようにコーヒーを飲んだ。ひと口ごとに温もりが身体全体にひろがっていき、凍えていた身体だけでなく心まで温めてくれるようだ。
 まるで、この男にいきなり抱きしめられたときの温もりに似ている。
「甘くて美味しい」
 沙絢の眼に熱いものが溢れた。

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