ねぇ、俺らにどうされたい?
第26章 NK×映画館でーと♪
緩く繋がれた手は、
人とぶつかりそうになる度に、離れそうになって、
その度に、和くんの力によって引き戻される。
「ひな、やっぱ白いな。もっと外出ろ。」
「頑張って出てるけど、焼けないんだもん。」
「今年は、ちょっとくらい、外でデートしますか。」
「さすがに、大学生だからね。ゲームばっかしてらんないよ?」
ははって笑うと、
すれちがう女の人が、和くんの方を見て、
顔を赤くする。
「和くん、ちょっと笑っちゃだめ。」
「ん、なんで?」
「皆、見惚れてる。」
「ちょっと、恥ずかしいこと言わないでくれる?(笑)」
本当に!と、訴えると、
両肩を捕まれて、動きが停止する。
「俺はひなしか見てないから、んなこと、関係無いの。」
早く行こ。って、ちょっと早足になった和くんは、
耳が赤くなってた。