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残業・メモ子

第25章 後姿

始めての感情に…


嬉しくて――――――…



なんども、影男のコメントを読み返してしまう…




「…お待たせしました」



石割が、私のテーブルにビールをとサラダを置いた



今日は、気分がいい…



ビールの黄金色も…今日は綺麗に見えた…


珍しくサラダも注文した…

生野菜を食べるなんて…滅多にしないのに…



今日の私は浮かれていた…



「…何が良いことでもありましたか?」



石割が眉を寄せて聞いてきた…




『……ちょっとね』




私は…メモ帳に指を乗せ…微笑んだ…








「……ごゆっくり…」



『ありがとう』




私は…ビールを一口飲むと…ガラスに映る自分を見た…



アルコールのせいか…顔色が良い…


自然と口角が上がる…




明日も…影男を探そう…






そう思い…ガラスに目を移す―――――――…







『………』



ガラスには…ファミレスの風景が映り込む…




その中で…石割の背中が見えた…







ガラスに映る、石割を…目で追いかける…



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