残業・メモ子
第40章 帰道
「……じゃ、俺は帰るから…
大島、メモ子さんちゃんと送って行けよ」
藤原が、大島の肩をポンっと触り……じゃっと言って歩き出した…
『えっ////待って…』
つい…いや…何故か…
藤原の…袖を掴んで―――…
引き止めた…
「…はぁ?何?」
藤原の…ぶっきらぼうな態度に…なんで引き止めたのか…疑問になった…
『あっ…あ…えっと…
あっ!!!ワイン!ワイン代!!!』
慌てて…ワイン代の件を思いだし…藤原に聞いた!
「あ……俺の代わりに…水被ったから…その分でいいよ」
あ…っ…『……なら…』
すっ―…っと…袖から…指が…離れた…
『…ありがとう…』
「…………大島、じゃあな」
藤原は歩きだし…夜中の街に溶け込んで行った――…