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近くて甘い

第9章 青春の風が吹く

「真希…お願い…。
すごく簡単だから!お客さんから注文聞いて、料理運んで…ってただそれだけだから!空気キレイだし、夜は星がすごくて…」



あぁ…
なにそれ…すごく魅力的…



「真希さまっ!!」



梨子のペースに持ってかれそうになっているところを愛花ちゃんが阻んだ。



いっ、いけないいけない…


学校行くだけでもあんなに不機嫌になるんだから、


3泊4日も離れたら、もっともっと不機嫌になるに決まってる…



───────ダメだ



学校初日の光瑠さんの声が頭の中で鳴り響いた。



「うーん…。やっぱりテスト2週間前だから勉強しなくちゃいけないし、やめておこうかなぁ…」


「真希…」



っ……
そんな目で見ないでよ…



「私たち、親友だよね…?」



えっ…



「そりゃあ…まぁ…」


「うちの叔母さん、元塾講師なの!だから勉強は見てくれるから大丈夫!ねぇ、本当に、まじで、お願いっ!」


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