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近くて甘い

第25章 選択の代償

話すたびに掛かるお互いの息にドキドキと心臓が鳴る。


「ふっ、大丈夫だ安心しろ。俺は暴力で解決することはしない──…穏健派だ」


何言ってんだか…


「光瑠さんは絶対穏健派じゃないです!」



私の反論に光瑠さんはクスクス笑う。


唇が焦れったくかすれて身体が疼いてくる───


「あと…キスをしたのは…」


「っ……」


ペロリと唇を舐められてもう心臓は跳ねる…


「別に…驚かせたかったわけじゃない…」


「……じゃあ…?」


「お前が…」


「……」


「ごちゃごちゃうるさいから塞いだだけだ…」


………なるほど。


「ごめん…なさい…」


「だが、今からキスをするのは…」


「っ…!?」



「……ただ…お前が愛しいからだ」


そして…


光瑠さんはようやく
私に優しく唇を押し当てた。

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