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近くて甘い

第4章 ファミレスと意地悪王子

「よっ、よう。」



スタスタ歩く梨子についていく亮くんを見て笑っていると、横から声を掛けられて私は見上げた。



あ、



「吉岡くん…」



彼もまた全然変わってなかった。


いや、少しだけ背は伸びたかもしれないけど、
亮くんとは違って短めのスポーツ刈りに、日に焼けた肌。



「昼飯、俺も一緒なんだ。」


「うん、聞いた、聞いた。ていうか、久しぶりだねっ」



私が微笑みながら、そう言うと、吉岡くんは何故か私から目をそらしてそっぽを向いてしまった。



「あっ、あぁ。
じゃ、行くか。」



吉岡くんはそう言うと梨子と亮くんに続いて歩き出した。

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