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顔を上げた真希は、泣きじゃくりながら立ち上がった。



「許せないっ…」


「…………」



「香純さんはっ…香純さんはどこですかっ…」



「会社で、荷物をまとめているところだと思います…」



ギュッと唇を噛んだ真希は、フラフラとしながら、歩き出した。




徐々にでて来た真希の本当の強さに、要は、心配そうにしながら着いて行く。




「どうするつもりですか…」



「…っ……私の大切な人たちを傷付けたことをっ…

それを絶対に許さないって…っ…
そしてあなたなんかに絶対っ…



光瑠さんを渡さないって…そう彼女に伝えますっ！」




ゴシゴシと目をこすった真希の事を見ながら、要は大きく頷いた。