近くて甘い
第38章 花の都は恋の街
「僕ね…真希さんがこちらにいらっしゃるってさっき知ったんですよ…」
「えっ…そうなんですかっ…?申し訳ないですっ…」
きらびやかな服装の人たちを見つめながら、貧相な自分の格好に戸惑っていたけれど、酒田さんはそんなこと全く気にせずに話し続けていた。
「実は、今商談中でして…少し待っていただくことになりますが…」
酒田さんの話途中にエレベーターの扉が開いた。
それと同時に…
私はすぐにカウンターに腰掛ける光瑠さんの姿を見付けた。
白いスーツが一際輝く──…
こんなにたくさんの人がいるのに、それでも光瑠さんはとても目立っている。
キュウっと胸が締め付けられた。
やっと会えたっ…
酒田さんが何か話しているのに、それが全く耳に入らないまま、私は光瑠さんのことを見つめていた。
今度こそ…ちゃんと光瑠さんに伝えたいっ…
数々のことがあって阻まれてしまったけれど私はもう迷いはない…
だから、一人で…あなたのいるこの遠く離れた場所に来たんだものっ…
思わず微笑んでいたら、光瑠さんの陰から顔を現した金髪の女の人の存在に私はハッと息を飲んだ。
「えっ…そうなんですかっ…?申し訳ないですっ…」
きらびやかな服装の人たちを見つめながら、貧相な自分の格好に戸惑っていたけれど、酒田さんはそんなこと全く気にせずに話し続けていた。
「実は、今商談中でして…少し待っていただくことになりますが…」
酒田さんの話途中にエレベーターの扉が開いた。
それと同時に…
私はすぐにカウンターに腰掛ける光瑠さんの姿を見付けた。
白いスーツが一際輝く──…
こんなにたくさんの人がいるのに、それでも光瑠さんはとても目立っている。
キュウっと胸が締め付けられた。
やっと会えたっ…
酒田さんが何か話しているのに、それが全く耳に入らないまま、私は光瑠さんのことを見つめていた。
今度こそ…ちゃんと光瑠さんに伝えたいっ…
数々のことがあって阻まれてしまったけれど私はもう迷いはない…
だから、一人で…あなたのいるこの遠く離れた場所に来たんだものっ…
思わず微笑んでいたら、光瑠さんの陰から顔を現した金髪の女の人の存在に私はハッと息を飲んだ。