近くて甘い
第40章 Tout Hotelでお食事を
「あ、そういえば、今年も日本の三大イケメン社長に、社長も、西園寺社長も、そしてそのお兄さんの西園寺代表も選ばれていましたよ…」
目玉焼きを食べながら、酒田さんが当然のように言った。
へっ?
なっ何っ!?三大イケメン社長!?
「またあのくだらないやつか…。本人に無断で決めやがって腹が立つ…」
まっ、またって言った!?
またまた話について行けなくなった私は光瑠さんのジャケットを掴んで見つめた。
「ん?どうした」
「っ…なんですかっ…三大イケメン社長って…」
どうでも良さそうに、あぁ、と返事をした光瑠さんは、お箸を持つ。
「どっかの雑誌が、勝手に路上調査して決めている毎年恒例の迷惑行為だ」
「文句を言うなんて、本当に贅沢ですよ……」
「あぁっ!?!? 俺は誰にもそんなことは頼んでないっ!!!!」
「就任してからずっと選ばれているだなんて名誉なことじゃないですかっ…」