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近くて甘い

第43章 将来の扉



「あの…有川社長…」


「───突然ですがみなさん…」



ようやく話し始めた光瑠に会場から安堵の声が洩れた。



奇妙なほどの笑顔。



酒田は嫌な予感を感じてガクガクとしている。




「今日、私の婚約者が来ているのでご紹介致します…」




思いがけない光瑠の言葉に会場が一気に涌く。



「社長っ…!そんなことは予定にはっ…」



「うるさい…黙れっ」




酒田にしか聞こえない声で光瑠は笑顔で言った。

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