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近くて甘い

第4章 ファミレスと意地悪王子

だが、


『吉岡くん、なんかごめんね。ありがとう』


とか


『要さんのことは他の誰にも言わないで。』



なんて真希に言われちゃうと、二人だけの秘密を共有したようで、悪い気がしないのも確かだった。


だから、浩平は今複雑な気持ちでいるのだ。


そして要の言った“ラスボス”というのが真希の何なのかとても気になっていた。



───────彼女は諦めた方がいい



「できたらとっくにしてるっつーの。」


「ん?浩平なんか言った?」



浩平の独り言に亮が反応した。



「別に。」



浩平はそうそっけなく言葉を返すと、隣でエリカ様っ!?と突っ込む亮を無視して、緩いため息を小さく吐いた。

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