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「怖いモノ、何かある？」


「…何？その、“お前はねぇだろ”みたいな言い方。」


「え？い、いや……」


「失礼か。殴るよ？」


「……すみません。」



ったく。


あたしが掲げた拳に怯え、小さく蹲る彼に小さく溜息。



あたしにだって怖いモノくらいあるっつの。



いくら格闘が強いからって。

いくら無敗だからって言っても

いくらあんたより強いからって言っても。



あたしにも怖いモノは、ある。