I'll protect you.
第15章 限界
ユウを守らなきゃ…
隠してても仕方ないと思った俺はユウにみらいのことについて話すことを決めた
だけど、ユウの家に行ってみてもユウは出てきてはくれなくて…
何もできないまま毎日を過ごしていた
そんなある日
『コウキ君、今日一緒に帰れないのぉ?』
「うん、だから先に帰ろ」
シンがめんどくさそうに言った
『コウキ君のこと待とうよぉ!?
ね!?待とうよ!!』
みらいの必死さに今まで抑えてきた感情がフツフツと湧き上がる
ユウが帰らないって言った時、みらいは待とうなんて一言も言ったことがなかった
逆に早く帰ろうと俺達を急かしたのに…
コウだと待とうってか…ふざけてる…
今すぐこの怒りを口に出してみらいを泣かすくらい怒鳴ってやりたい…
でも…
”ユウの為にみらいと仲良くする”って決めたんだ…
そう自分に言い聞かせて気持ちを落ち着かせていたその時…
「コウのことはこんな必死になって待つのに
ユウのことは待たねぇんだ?」
隣から怒りに満ちた声が聞こえた