I'll protect you.
第16章 夏休み
あっという間に一週間が経ち、終業式を終えて夏休み最後の帰り道
「やっと夏休みだー!!
いっぱい寝れるー!!」
上機嫌でジャンプしながら一人先を走っているコウキ君
冷めた目でコウキ君を見る二人
コウキ君が惨めだ…
「明日、何時からやる?」
そんなコウキ君をよそにシン君が冷静に明日の話をしてくる
『昼からの方がいいんじゃないかな?
コウキ君いっぱい寝たいだろうし』
そう言うとカナは確かに!と言って笑い出した
「そうだなー
じゃあ、昼飯食ってからだから1時なんてどう?」
『1時って、針がどこ?』
「短い針が 1
長い針が 12 だよ」
シン君は優しく教えてくれた
『わかった!』
私は笑顔で答えた
シン君は遠くを走っているコウキ君に向かって
「コウ!!!
明日1時からな!!!」
と大きな声で告げるとコウキ君は全速力でこちらに戻ってきた
「それって針がどこの時!?」
息を切らしながら私と同じ質問をするコウキ君にみんなで笑って答えた
『「「短い針が 1
長い針が 12 の時!!」」』
これが、私達の約束の時間