I'll protect you.
第16章 夏休み
声でわかる…
この可愛い声は…
「一人で抱えこんで悩んだって答えなんて出ないと思うよ?」
…カナ
どうしてわかっちゃうの…?
カナは私の隣にドカっと座り込んで砂に穴を掘りながら言った
『カナは…
私が悩んでる時、いつも来てくれるよね』
「俺はユウのことなら何でもわかるからなー」
そう言ってカナは私の頭を撫でながら続けた
「ユウがピーマンが嫌いなのも
一人が怖いのも
いつも一人で強がってるのも
俺は全部知ってる
……今も…ユウが何に対して悩んでるかも…
全部わかってるから…」
カナは、少しの沈黙の後静かに口を開いた
「…シンのことが
好きなんだろ……?」