I'll protect you.
第3章 放課後
それから、タクミさんとお母さんは
二人でどこかに出掛けて行った
一人になったこの家で
私は過ごしていた
あの人達がいつもいる空間にいたくなくて
私は逃げるように自分の部屋に走った
ドサッとベッドに横になると
さっきの出来事を思い出す
真っ白な天井を眺めていると
また涙が流れた
私は本当に
望まれて生まれてきたのかな?
今思えば
愛されていたことなんて
一度もなかった……
いつか、私も
誰かに愛される日がくるのかな…?
誰か助けて…
泣き疲れた私は
いつの間にか深い眠りについていた