I'll protect you.
第37章 独占欲
その日から、藤宮は毎日部活に現れたんだ。
「日向、グラウンド60周」
「はい」
練習に参加できない藤宮は、毎日監督代理として練習メニューやポジションを全て決めていた。
「お前はボールには触らせない。
Bと筋トレとボール磨きしてこい。
それが終わったら2人背負って階段を一階から三階まで往復10な」
「うぃーす」
明らか、嫌がらせ
周りの奴らも俺を気遣ってくれていたけど、そいつらを巻き込んで一緒に60周もするわけにいかない
俺は逆らわず、藤宮の指示に従った。
そんな、ハードな練習メニューをこなせば体はもう限界で
帰りの電車では、うっかり寝てしまい終点まで行ってしまう始末……
その頃から、帰ってもすぐに寝てしまう俺はみんなと飯を食えなくなっていた。
そんな日々が1ヶ月近く続いた……