
I'll protect you.
第41章 卒業
初めて聞いた……
何度も何度も聞いていた話の続き……
『心君がそうお母さんに言ったの……?』
『そうよ…。シンちゃんね、とっても清々しい顔をしていたわ』
────あの時
心君が何度も私の名を呼ぶ声を
私の腕を掴んだ手を
振り払ってしまったこと
私……
今頃になって、
こんなにも後悔してる……
恐怖から1人背を向けて、逃げて
大切な存在を失った
私が手放した
でも、全部今更……
『心君を信じればよかった。
もっと心君を信じればよかった…っ…!!』
2年間という時間は私にはとても長すぎた。
