
I'll protect you.
第10章 居場所
コウキ君の不器用な優しさが嬉しくて
私はコウキ君にしがみついてまた泣いた
「…ユウ、俺さっきも言ったよね…?
俺”ら”はお前の味方だって…
ユウの話を聞いても俺らはユウの味方だ
…辛いのに話してくれてありがとう…」
そう言ってシン君は、よしよしと妹と弟をあやすように
私とコウキ君二人を抱きしめた
私達三人を見たカナが消えそうなくらい小さな声で言った
「シン…コウ…
…ありがとう…本当にありがとう…
…ユウの話を聞いてもユウを見捨てないでくれてありがとう…」
