まとまらないお話たち
第3章 3
「たたたたた、、、大変だっっ」
本鈴のチャイムを背に、階段をすたすたと走り下りる。
まさか2段飛ばしとか3段飛ばしとか、そんなことは体が硬いので出来ないけど。
(というかスカート広がってみじめな体系になるのは目に見えてるのでヤダ)
次の時間は児童生徒会:役員会。
別に授業という訳ではないので心持、ホッとしているはいるんだけど、というか時間内に生徒会室まで脚を運んでいたのだけど。
会長に頼まれていた書類を忘れた私は、それを教室まで取りにいっていたわけで…その帰り、です。
「(ぎゃ、校長センセー…!)」
そのハゲ頭が向かい側からこちらの階段に来るのが見えて。
慌てて位置を変えたも、足の動きまでは同時にゆっくりには出来なくて。
「…わわわっ、きゃ――――ッ!!!」
というか足を踏み外しました、気付いたら体が横に倒れてる、…というか頭が下に。
もちろんのことですが自分で体勢を直すなんてことは不可能で、手にしていた書類の束が全部周りの宙に舞う中、やけに視界がスローに流れた……。
「あうっ」
けれどゴンッという良い音と共に、床に頭を叩きつけられた感覚はなくて。
どっちかわからないけど足首がグキッと……い、イタ。
というかそれよりも。
「す、すみませ…!」
誰かに抱きとめられているのは明白だった、ワイシャツに黒い上着が見えたから。
しかもその人の足を踏んでしまっているし、……顔を上げるとそこにはひどく仏頂面な顔。
というか、怖い顔。
「(ぎゃ、ぎゃあ…ッ!)ご、ごめんなさいごめんなさい、ごめんなさい…!!」
慌てて足を離して、すぐさま深く頭を下げた。
それはもう、何度も。
だってすごく殺気漂わせるような感じで睨みつけているんだもん。
…怖いよ、普通に。
「ははは…、湯野くんは元気だなぁ」
横から能天気な笑い声が聞こえて見ればそこには校長。
ということは、目の前の人は客人、という訳で。
一瞬で顔面蒼白になるのが自分でもわかった、…今のでこの学校が悪く思われたりしたら。
ああ、もしかして教育委員会とかのお偉いサンさんかも……!
慌てて若干痛む足首(左だった)を無視して、紙を拾い集める。
それからもう一度助けてくれた男の人を見て謝罪を述べようとはしたけれど。
相変わらずの怖いオーラを感じ、頭を下げて早急に引き上げた。
……やけにこちらを見る校長の顔が笑顔なのはどうしてだろう。
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