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片想い

第18章 色に出にけり

今日も屋上で彼女を抱き締める。

「ありがとう。もう、大丈夫。」

「ちがうよ、俺が君を必要としているんだ」

少し生気の戻った君の瞳が僕を捉える

「好きだよ。君の心を僕にくれない?」

彼女の揺れた瞳が動揺している

「もう、いなくなった男なんて忘れてさ

 俺のこと見てよ。」

彼女は僕の腕からすり抜けた

そして、そのまま屋上を後にした

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