
禁断兄妹
第67章 罪と罰②
そこに映し出されていたのは
おぞましい凌辱の瞬間を捉えた
地獄絵図
両手を拘束され
肌を晒し
胸を鷲掴みされている萌
叫ぶように大きく開いた唇を
深く奪われている萌
恐怖に瞳を見開き
涙を流し
苦痛に顔を歪ませている萌が
至近距離から
何枚も
何枚
も
「萌‥‥嘘だろ‥‥嘘、だ‥‥っ」
明滅し
揺れて霞む視界
気を失いそうになって
必死に目を凝らした撮影時間は
駐車場で俺が萌と灰谷を見つける
少し前
アングルから見て
このむごたらしい写真を撮影しているのは
萌を襲っている張本人
こいつは
誰だ
───ずっとお会いしたいと思っていたものですから‥‥つい力が入ってしまって───
───それはこっちのセリフだクソガキ!!!───
ふいに
二つの声が
一つに重なって
俺の身体は
雷に打たれたように跳ね上がった。
冷ややかな三白眼
嘲笑するような笑み
ヒカリで俺を待ち伏せ
骨を砕かんとばかりに俺の右手を強く握った
あの男
あいつ
あいつ
だ
