禁断兄妹
第84章 愛してない
私は旅立つ
誰かに依存することもなく
依存されることもなく
私は私らしく
自由に生きていく為に
自分の力で立って
歩いていける人間になる為に
そして
修斗
あなたといつか二人
共に歩けるように
「じゃあね‥‥いってきます、修斗」
「行ってこい由奈‥‥お前の魂を、輝かせてこい‥‥」
窓から差し込む朝日が
私達を包む
共に生きていける道を探そう
たとえそれが
万に一つだとしても
最後にもう一度
二人微笑みの形に
静かに重ねた唇
神聖な誓いのように
今は鐘の音が
聞こえなくても
それはいつか
必ず
聞こえるわ
───由奈side END───