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動きを止めた俺達
無機質な電子音

美弥子か

俺は息を吐いた。

あいつは旅行に出ると
夜には必ず家に電話を入れる。

しかし
今掛けてくるなんて
なかなかいいセンスしてるな

俺は小さく笑った。

あんたの娘さん
大変なことになってるぜ

知りたいだろう

教えてやるよ

俺は屈むようにしていた身体を起こして
萌から両手を離すと
目にかかっていた前髪をかきあげた。