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禁断兄妹

第24章 美弥子の告白


「もうわかったから‥‥切るぜ」


これ以上話すことなんて
何もない


「しゅ、柊君、ちょっと待って」


「あんたの話はわかった‥‥許すも許さないもない‥‥ただ、俺は行かない。じゃあな」


「待って、柊君、」


美弥子の声から逃げるように置いた受話器
離した左手は汗ばんで
震えていた。

震えを止めるように強く組み合わせた両手
気がつくと
祈るように
その両手を額に押し当てていた。

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