禁断兄妹
第42章 優しくしたいけど‥‥無理かも知れない~ベッドの上で①~
柊
しゅ、う‥‥
夢中で名前を呼ぶけれど
声になっているのかさえも分からない。
さっきまで聞こえていた規則的な水音
もうこの耳には聞こえない。
音のない世界
深く沈められた身体が
クリトリスを頂点にして急浮上していく感覚
ゆらゆら
光る水面が目の前に迫る。
眩しい
目が眩む
柊
イく‥‥
柊
私
イっちゃ、う‥‥っ
ああ
ちゃんと分かってるよ
イってごらん
柊の声が聞こえた気がした。
その瞬間
私の中の指が三本に増えて
その光へ向かって
ぐっと押し上げられる。
あ
柊
すごい
イっちゃう
イ‥‥く‥‥っ
‥‥‥‥!!
声にならない叫びを
弓のように引き絞った身体の内側に響かせながら
私はその光の中に
静かに飲み込まれていった。