テキストサイズ

それでも好きな人

第19章 真実



香苗「私じゃない…私じゃ…」

拓真「…」


数分前
拓真が現れる前
実はこんな事が起きていた…



美鈴「この子を守る為に…こうするしか
ない…」

香苗「…ふっ」

美鈴「…」


覚悟を決め
ゆっくり目を閉じた香苗
刺されたら痛いとか自分は死ぬのかとか
色々な感情が駆け巡っていたが
不思議と
恐怖はなかった


香苗「…」


だけど
いくら待っても
痛みが襲ってくる事はなく
その代わりに美鈴の痛み苦しむような声
呻き声が聞こえてきた

恐る恐る目を開き
声の正体を確認してみると…


香苗「…美鈴!?」

美鈴「はぁはぁ…痛っ…はぁ…」

香苗「何してるの!?自分で自分を刺す
なんて…」

美鈴「こう…するしっ…か…この子を…
守る…守る為には…」

香苗「美鈴…」

美鈴「はぁはぁ…っ…私…は…はぁはぁ
本気だから…」

香苗「…」


自分の太ももに包丁を刺し
その包丁を思い切り引き抜くと香苗に向
けた
包丁を引き抜いた事で
美鈴の太ももからは大量の血が吹き出し
辛そうだった


香苗「…救急車…救急車呼ぶわ」

美鈴「はぁはぁ…っ…」


ストーリーメニュー

TOPTOPへ