それでも好きな人
第3章 衝撃
美鈴「…」
お風呂上がり
鏡に映る自分の体に…
美鈴「…傷…綺麗に治ったのにな」
あの時の傷は
もう綺麗に跡形もない
だけどまだ美鈴の心の奥底には
あの時の記憶が傷が残ったまま今も深く
根付いている
美鈴「…」
香苗「あはははは」
拓真「これ面白いの?」
香苗「面白いよ~、面白くない?」
拓真「微妙だね」
美鈴「…」
リビングでテレビを見ながら
仲よさ気に楽しそうに笑っている二人
二人のこんな姿
見慣れた光景だったが
今日はやけに胸が締め付けられた
香苗「あっ美鈴、美鈴も一緒に見ようよ
面白いよ」
美鈴「いい、明日早いから寝る」
香苗「美鈴の好きな芸人さんも久しぶり
に出てるよ?」
美鈴「…」
香苗「ちょっと美鈴?」
拓真「…」
二人と並んで
テレビを見れるわけもなく
美鈴は逃げるように自分の部屋へ戻って
行った