それでも好きな人
第2章 失恋
片岡美鈴(かたおかみすず)17歳
私は生まれてから一度も一度たりとも恋
が実った事がない
好きになった人は
彼女がいたり友達の好きな人だったり
その度に私は好きな気持ちを
押し殺してきた
簡単に諦められるなら
その程度の気持ちだったと諦めてきた
だけど…
店員「いらっしゃいませ」
美鈴「…こんにちは」
花屋で働く彼
私は彼に一目惚れをした
今までの恋がまるで嘘だったように
ドキドキしていた
毎日、彼が働く花屋さんに通っては一輪
一輪だけ
薔薇の花を買った
店員「薔薇の花を一輪でよろしかったで
すか?」
美鈴「はいっ」
毎日薔薇の花を一輪
一輪だけ買う女子高生と店で有名となり
恥ずかしかったが
そのおかげで彼と少し仲良くなり
それだけで美鈴は嬉しくて
幸せだった
店員「ありがとうございました」
美鈴「…どうも」