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華のしずく~あなた色に染められて~

第26章 【月華―月姫(TSUKIHI)―~華のしずく~】 月華

「月のような、そなたにはふさわしい」
 気障にもなりかねない台詞もこの男の口から出ると不思議とよく似合う。
「数日前、桜の樹の下でそなたを見てからというもの、忘れられなくてな」
 引き寄せられ、月姫は信太郎に顔を覗き込まれる形となった。

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