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華のしずく~あなた色に染められて~

第27章 【月華-月姫(TSUKIHI)-~華のしずく~】幻の蝶

 羽柴秀信というのが彼の真の名であった。 秀信は身分を偽り、女郎屋へ通って月姫との逢瀬を重ねていたのだ。そして、ひと月が過ぎた頃、月姫は秀信に身請けされ、晴れて青龍の城に迎えられたというわけであった。 だが、城には当然のことながら、既に秀信の妻がいた。月姫は側室の一人として秀信の居城に住まうことになった。

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