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華のしずく～あなた色に染められて～

第4章 【華のしずく】～試練～

「―」
　珠々は唇を噛んだ。信成への侮辱はこの朱雀の国への侮りでもある。しかも、相手は他ならぬ珠々を差し出せと言ってきているのだ。
　信成は珠々に優しく言った。
「さりながら、そなたは何も要らざることは考えるな。わしはもとより、そなたを秀吉に渡すつもりなどない」
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